1.トヨタを始めとした自動車メーカー各社で操業停止
トヨタ自動車やホンダが国内工場で雇う期間従業員の新規募集を全面的に停止した。
日本製鉄も従業員を対象に一時的に休職させる「一時帰休」を10年ぶりに実施する。雇用調整はサービスなど非製造業でも広がっており、景気は一段と停滞しそうだ。(以下省略)
(出典:日本経済新聞)
トヨタのみならず他の自動車メーカーでもコロナにおける影響を多大に受けており、今後の期間工の先行きも大変困難になると予測できます。
現時点で期間工として働かれている方は、いきなり解雇される可能性もあります。
また、これから自動車メーカーの期間工として働く方は、採用取り消しなども大いに有り得るでしょう。
1-1.コロナが自動車業界に与えた影響
日本のみならず海外でも大流行している新型感染症ですが、海外の自動車の売れ行きが落ち込むと日本国内での生産もストップせざるを得ない状況です。
日本で生産している自動車のほとんどは海外輸出されており、自国で販売している車は実は少ないのが事実。
現に外務省のデータによると世界的にみて日本の自動車の輸出量は、フランスに続き2番目に日本は多いです。
順位 | 国名 | 台数 |
1 | フランス | 636万5,167 |
2 | 日本 | 470万5,848 |
3 | ドイツ | 458万8,525 |
4 | アメリカ | 283万9,461 |
5 | 韓国 | 253万194 |
(出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/car_ex.html)
売れないものを生産しても赤字となるだけなので、自動車産業ではどのメーカーも工場の操業停止を強いられている状態です。
自動車メーカーも車を製造して売るのが仕事なので、車が売れない以上会社の損出を少なくするために派遣切りなどが実行される可能性も大いに有り得ます。
1-2.自動車メーカー各社の対応
自動車メーカー各社 | 各社のコロナによる対応 |
トヨタ | 新規募集停止・一部の工場で操業停止 |
スバル | 国内外の生産を一時停止(5月1日迄) |
ホンダ | 新規募集停止・一部の工場で操業停止 |
いすゞ | 一部の工場で操業停止 |
デンソー | 5月以降の選考会は一旦打ち切り・一部の工場で操業停止 |
日産 | 国内工場停止(今後は減産の状態で稼働予定) |
マツダ | 一部の工場で操業停止 |
三菱 | 社員の最大6,500人を対象に一時帰休 |
(※4月13日現在の情報であり、今後突発的に変更される可能性が極めて高いです)
各自動車メーカーの工場でも感染者が出始めており、感染者がでた工場では操業を一部停止しているところがほとんどです。
期間工の採用状況に関しては通常通り行っているところは少なく、状況が日によってかなり変わっていっている状態。
これから応募される方は各社の公式サイトもしくは、応募の際に利用する派遣会社に必ず先に応募状況を問い合わせてみてください。
2.期間工としてコロナの影響を受けた人の口コミ・評判・意見
期間工として自動車メーカーに勤めている以上いつクビになってもおかしく無い状況です。
実際にリーマンショックの時は、トヨタ自動車の期間工が一斉解雇されています。
今回のコロナショックも同じような状況になる可能性は決して低くはありません。
自動車メーカーの期間工として働いている方は、正直正社員として働いている方よりも月々の給料額は大変良いです。
しかしながら、会社が不況になると真っ先に切られる対象となるのが、期間工や派遣社員となります。
正社員とは違い雇用の保証はされていませんので、状況によってはかなり不利な立場であると言えるでしょう。
市場原理主義とは国や外部機関が介入せずに、市場での自由な競争に任せようという考えです。
簡単にいうと成り行きに任せるということです。
どの業界でも真っ先に首を切られるのが派遣や期間工という人たちであり、立場的に弱い人たちから切られるといっても過言ではありません。
まだ期間工募集している自動車メーカーも以前のように採用を緩くしていては、赤字になりかねません。
そのため、各社採用試験にはより一層厳しく臨んでいるともとれます。
以前は応募すれば必ず受かるとまで言われていた期間工ですが、現状は採用はかなり厳しいようです。
本当は採るのは難しいが、既に応募してくれた人のことも考えて、4月いっぱいまでの選考会は開催すると言ってました。
3月まで全国規模でやってた選考会も4月は愛知、三重、沖縄のみです。
現状、採用はかなりの狭き門となりそうです。
なお、デンソーの5月以降の選考会は一旦打ち切りになるとのことです。
※6ヶ月契約の途中で切ったことは無いですが、リーマンショック時は6ヶ月の区切りで契約満了にして切ったということがあったそうです。今回も3年満了する保証はありません。
(出典:ちいぼうのブログ より一部抜粋)
デンソーは5月まで選考会を実施するように予定していますが、他のメーカーではほとんどが期間工募集を停止しています。
初期契約が6ヶ月間となってはいますが、リーマンショック時の前例があるため採用の合否に関わらず応募者は油断できないでしょう。
また、入社祝金もメーカー、派遣会社ともにかなり減額されています。
コロナの影響により職を失う人も出てきていますので、仕事を失った際にどの様な対処をするかが問われます。
幸い、失業保険が利用できる上に政府からも給付金が出る様な対策が検討されているので、情報収集だけは必ず行いましょう。
どれだけ不景気になったとしても仕事自体がなくなることはありませんので、それほど悲観的になる必要はありません。
状況を整理して使える制度はしっかりと利用し、次の手を考えましょう。
3.期間工は今後コロナの影響でどうなるのか?
東京オリンピックも延期になりコロナの終息が見えない今、期間工の今後を予測するのは極めて難しいと言えます。
ただ、現状はっきりとしているのは5月まではこの状況は続くので、期間工の採用が再開するとしたら早くても7月以降ではないでしょうか。
3-1.全ての期間工の募集は停止
自動車メーカーの期間工の募集に関してはほとんどが募集を停止しており、一部募集を行っているメーカーも5月の選考会を皮切りにその後は停止すると思われます。
とは言え、期間工の仕事は自動車メーカーだけではありませんので、食品関連やその他のメーカーで募集がまだ行われているところもあります。
- 仕事がない
- 期間工をクビになった
という方は是非とも諦めずに仕事を探してみてください。
3-2.期間工は休んでいる間にも給料は支給される
今回のコロナショックの場合、各自動車メーカーでは有事の際の保証として基本給の約8割以上を支給するように対策をとっています。
詳細に関しては各自動車メーカーによって違いはあるものの、コロナの影響で工場が操業停止になったからといってその月の給料が0になることはありえません。
ただ、スバルだけはまだどのような対処をとるのか検討しているらしいので、気になる方は直接公式サイトから問い合わせてみてください。
3-3.現在働いている期間工は雇い止めとなる可能性大!?
スペインにある一部の自動車メーカーの工場では、約4,000人の一時解雇を検討しています。
実際に日本ではまだ一時解雇や雇い止めなどの話は上がっていませんが、現状が長引けば日本でも同じような対処が取られる可能性は極めて高いと言えます。
また、雇い止めに関しては期間工や派遣社員であればコロナの影響に関わらず、通常時でも会社の景気によって起こり得ることなので珍しいことではありません。
3-4.再開はいつになりそうか?
自動車メーカー各社まだ先行きが分からず、どのような対処をとるべきか検討している段階です。
コロナの完全なる終息にはワクチンが必要であり、例え開発されても全世界に普及するのに最低でも1〜2年程度はかかると考えられます。
工場の再開の目処は各社で違いがあると思いますが、期間工の募集に関しては今年の夏まではかなり厳しいと見て間違いないでしょう。
とは言え、状況はいついかなる時に変わるか分かりませんので、利用している派遣会社の担当スタッフに相談するのが賢明です。
3-5.期間工にいきたかった人はどうすべき?
仕事は期間工だけではありませんので、他のアルバイトもしくは業界を変えて期間工の仕事を探してみるのも一つの手段と言えます。
どれだけ社会が不景気であっても仕事が一切全くなくなる、といったことはありません。
諦めずに情報収集すると共に、政府の金融対策などを有効活用してこの危機を乗り切りましょう。
その他、失業保険もありますし生活保護という最終手段も残されています。
仕事がなくなっても死ぬことはありません。